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●彼岸花は地獄の花?(00.09.25)

 お彼岸になると土手などで、真っ直ぐに生えた茎から真っ赤な花が咲いているのを見かけます。この花は、その名もズバリ彼岸花といいます。

 彼岸花は、正式には曼珠沙華といいます。曼珠沙華とは、梵語で、「赤い花」とか「天上の花」という意味です。まるで真っ赤な火が燃えるように咲くこの花は、秋の風物詩にもなっています。
 曼珠沙華は、古来から日本にあった植物ではなく、外国からやってきて根づいたものです。このような植物は渡来植物とか帰化植物といわれます。曼珠沙華は本来、イチョウと同じように雄株と雌株がありましたが、雄株は日本の土にあわず雌株だけが残りました。そのため種ができずに球根で増えるので、ほとんどかたまって咲いています。

 曼珠沙華つまり彼岸花は、その名前から忌み嫌われることが多いです。実際、人の少ない場所や、墓場などに咲いていることもあります。方言や地方名でも、シビトバナ(死人花)やジゴクバナ(地獄花)と呼ぶところがあります。鮮やかな赤い色が、血や地獄をイメージさせるようです。
 また、「彼岸花には毒があるからさわってはいけない」と言い伝えられています。これは、恐ろしいというイメージだけでなく、実際に球根に毒があるからです。しかし、この毒は水にさらすととけてなくなるので、球根を食べることもできました(素人ではできないので、絶対に自分でさらして食べないでくださいね)。
そのため、昔の人はききんになって食べるものがなくなると、彼岸花の根を食べたそうです。当時は食糧がなくなると、まずくんせいなどの保存食を食べ、それがなくなると木の皮や虫をとってきて食べました。それもなくなると、家の土壁をこわして混ぜこんであるワラを食べました。そして、いよいよ何も食べるものがなくなったときに、この彼岸花の根を食べたそうです。それほど毒性が強く、普通では食べられない植物なのです。彼岸花を食べつくしてしまうと、もう残っているものがなくなり、みんな飢えて死んでしまい、本当に地獄のような風景になったのでしょう。

(中学生対象web原稿よりリトル)


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