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●クリスマスっていつ?(99.12.20)

 もうすぐクリスマスですね。そこで今週は、クリスマスにまつわる様々なお話を紹介します。

 そもそも、クリスマスとは何でしょうか。
 クリスマス(Christmas)とは、みなさんご存じのように英語ですね。「Christ」の「mass」、つまりキリストのミサということで、イエス・キリストの誕生日を祝うミサということになります。 Xmasと書く時の「X」は、ギリシャ語の「Xristos」(キリスト)の頭文字です。フランス語では、Noel、イタリア語ではNataleといい、いずれもラテン語の誕生日「Natalis」からきています。  しかし、実際にキリストが12月25日に生まれたかどうかはまったく不明です。それどころか古代東方教会系では、1月6日に行っていました。ほかにも、3月21日説や3月29日説、4月9日説、9月29日説などいろいろあります。
 そんな中で、12月25日に定められたのは4世紀ころのようです。これはほかの宗教であるミトラ教の「冬至の祭」の日付を借用したものだといわれています。 冬至のころは太陽の光が弱まり、この後からはまた日が長くなるため、太陽が復活したと考えてお祭りを行っていました。キリストも太陽神の生まれ変わりと考えたり、一度死んで復活したという伝説と重なることから、同じ時期にキリストの誕生祭を行うようになったようです。12月25日という日付は、太陽の神であるミトラ神の誕生日なのです。
 そして、4世紀のローマ教皇ユリウス一世が「キリストの誕生日を12月25日に定める」としたとか、325年のカトリック教会の最高会議で決められたとされています。

 みなさんは12月24日クリスマス・イブとして、ケーキを食べたりプレゼントを交換したりしますね。この「イブ」とは、ハロウィン紹介のときにもふれたように「イブニング(evening)」のことです。昔は日没から新しい一日が始まるとしてたので、現在の12月24日の夜が「クリスマスの夕べ」になり、当時の25日のはじまりでした。カトリックの人たちはこの夜からミサをはじめます。だいたい夜の11時ころからろうそくの光だけが灯る中、讃美歌(さんびか)が歌われキリスト誕生の物語が語られます。このミサが真夜中に行われるのは、キリストが真夜中に生まれとされるからです。
12月25日の昼になると、再び教会へ行ってミサに出席します。日本では、これでクリスマスの行事はおしまいで、すぐお正月の準備をしますね。ところが西洋ではこの後も行事が続きます。
12月26日ボクシング・デイ(Boxing Day)といい、箱に入れたコインや小さなプレゼントを、使用人や新聞配達人に贈り物をする日です。最近は必ずしも箱は使わないですが、贈り物をする習慣だけは残っています。
1月6日公現祭 (こうげんさい)といい、キリストが生まれたあと、東方の三博士が訪問してお祝いを述べたことを記念する日です。クリスマスから公現節までの12日間を一般に『十二夜』といいます。
2月2日聖職祭(せいしょくさい)といい、クリスマスツリーを片づける日です。しかし、最近は1月6日の公現節で片づけてしまうところも多いようです。本来は「聖母マリアの清めの日」という祝日ですが、かなり古い時期からこの日にろうそくを灯した行列を行ったため、キャンドルマスともいいます。

 ところで、もうすぐ西暦2000年ですね。この西暦は、一般的に「キリストの誕生から数えられている」とされていますが、キリストの誕生日が不明なのだから、当然その年も不明です。
 現在の学説では、今から1500年ほど前に、ローマの修道士が考え出したとされています。キリスト教にとって、イエスが一度死んだ後に再びよみがえった「復活祭=イースター」は、とても大切な祝日でした。そこで、イエスが復活した3月25日が、伝説の「春分の日の後の、最初の満月の後の、最初の日曜日」とぴったり合う年を探そうと計算したのです。その結果、30歳で死んだイエスの誕生日が求められ、西暦元年としたようです。
 また、別の学説では、イエスが生まれたのは紀元前6〜4年ごろとされています。聖書に「(紀元前4年に死んだ)ユダヤ王ヘロデの治政に生まれた」と書いてあるためです。ということで、“今年”はキリストが生まれてから2003年〜2005年ということになり、もうミレニアム(千年紀)はすぎちゃったことになるんですね。

 次回は、サンタクロースの謎について紹介します。

(中学生対象web原稿よりリトル)


●サンタクロースってだれ?(99.12.20)

 クリスマスに欠かせないのが、サンタクロースですね。サンタクロースって、いったい誰なのでしょうか。なぜ彼が子どもたちにプレゼントをくれるのでしょうか。どこに住んでいるのでしょうか。そもそも、サンタクロースっているの?
 今回はそんなサンタクロースの謎について紹介します。

 まず、サンタクロースのモデルですが、これは4世紀ころの(聖)セント・ニコラウスだと言われています。彼は日ごろから、困っている人を助けたり、自分の財産を分け与えたりしていました。あるとき、まずしい一家が娘を売らなくてはいけないほど困っていたとき、金貨を投げ入れて救いました。ちょうどその金貨が、暖炉のそばでかわかしていた靴下に入ったため、「サンタクロースは煙突から入って、靴下にプレゼントを入れる」という習慣がうまれたようです。
 また、船乗りを嵐から救ったり、誘拐されて殺された子どもを生き返らせたという奇跡が伝えられているため、船乗りと子どもの守り神にもなっています。これにより、「サンタクロースは子どもの願いごとをかなえてくれる」と信じられるようになりました。
 もともとセント・ニコラウスの祝日は、12月6日でした。ベルギーやオランダでは、この日に子どもへプレゼントを贈る習慣がありました。やがて、キリスト教徒がこの時季に行う大きな祭「クリスマス」と結びついてしまい、「クリスマスにサンタクロースがプレゼントを贈る」という風習がうまれたようです。

 サンタクロースの衣装というと、みんな赤い服を思いうかべますね。ところが1930年代までは、絵画や絵本の中にさまざまな色のサンタクロースが描かれていました。
 そんななかに、19世紀の人気さし絵画家が書いた「クリスマスに赤いマントをつけてプレゼントを配る男」の絵本がありました。この男は、太陽の神の化身として、太陽の色である赤いマントをつけていたのです。
 また、サンタクロースのモデルであるセント・ニコラウスは、司教として赤い服を着ていることも知られていました。司教の赤い色は、自分の命をかけてもみんなを助けることを意味しており、血を流してもつくすということを示していたのです。
 このように、以前からサンタクロースの赤い服は知られていましたが、世界中で有名にしたのは、コカ・コーラの広告なのです。コカ・コーラ社は1931年冬のキャンペーンに、自社製品と同じ色の、赤色の服を着たサンタクロースを大々的に使いました。それがすっかり定着してしまい、今では「サンタクロースの服といえば赤」というほど、有名になってしまったのです。

 さて、みなさんは子どものころに「サンタクロースっているんでしょうか?」って思ったことはありませんか。そんな質問に、ぴたりと答えた人がいます。今から100年以上前のアメリカ、ニューヨーク・サン新聞の社説です。
 社説:1897年9月21日 ニューヨーク・サン新聞社
 このたび、次のような質問がきました。
「わたしは8歳です。友だちは、サンタクロースなんていないって言います。パパに聞いたら、新聞社にきいてごらんていいました。教えてください。サンタクロースって、ほんとうにいるんでしょうか。
   バージニア・オハンロン ニューヨーク市」
 バージニア、お答えします。サンタクロースなんていなというあなたのお友だちは、まちがっています。サンタクロースがいるというのは、けっしてうそではありません。この世の中に、愛や、人への思いやりや、まごころがあるのと同じように、サンタクロースもたしかにいるのです。もしもサンタクロースがいなかったら、この世の中はどんなに暗く、さびしいことでしょう!
 サンタクロースを見た人はいません。けれどもそれは、サンタクロースがいないという証明にはならないのです。この世界でいちばん大切なこと、それは子どもの目にも、大人の目にも見えないものなのですから。
 サンタクロースがいない、ですって? とんでもない! うれしいことに、サンタクロースはちゃんといます。それどころか、いつまでも死なないでしょう。1千年あとまでも、百万年あとまでも、サンタクロースは子どもたちの心を、いまと変わらずに喜ばせてくれることでしょう。
 (ニューヨーク・サン新聞社 社説より要約)
 この社説は大反響をよび、そしてサンタクロースの存在を確かなものにしたそうです。そんなサンタクロースは、現在フィンランドのロシア国境近くにある、ラップランドに住んでいます。サンタクロースに手紙を出したいときは、
 Mr.Santa Claus
 Finland

と書いて送れば届きます。返事をほしい場合は、自分の住所と氏名をローマ字で書き、国際返信用切手を二枚同封して送りましょう。サンタクロースは日本語もわかるので、日本語で書いても大丈夫です。

 みなさんは今年、サンタクロースに何をお願いしましたか。

(中学生対象web原稿よりリトル)


●クリスマスツリーと「ベツレヘムの星」(99.12.20)

 みなさんの家では、クリスマスツリーを飾りますか。クリスマスツリーの発祥の地は、一説にはドイツだといわれています。
 ドイツの宗教革命家であるマルティン・ルターが、クリスマスイブの晩に家に帰る途中、森の中でモミの木にたくさんの星が輝いているのをみて、その美しさに感動しました。さっそく家でもモミの木を飾り、枝にたくさんのローソクをつけて、そのすばらしさを家族に伝えたといいいます。
 ほかにも、クリスマスツリーにまつわる伝説があります。木こりがクリスマスイブの晩に、森の中でこごえている子どもを見つけたので、家で暖かくもてなしました。翌朝になると、家の中が明るく輝き、この子どもがキリストであることがわかりました。そしてキリストは、木こりの家族に感謝し「庭にモミの木をたてます。この木は一年中青々としげって実をならせ、クリスマスのころ食べ物に不自由しないだろう」と告げると、その通りになったそうです。
 いずれも正確なことはわかりませんが、この二つの伝説が合わさって、クリスマスツリーを飾るようになったと考えられています。

 もともとモミの木は、ほかの木がかれてしまうクリスマスの時季でも葉をつけていることから、「希望の木」として北欧の人々は特別の思いをよせていました。さらに、小さな葉が十字の形に生えることから、キリストの十字架をイメージします。
 また、クリスマスの飾りによく使われるヒイラギの葉も、そのトゲがキリストの受難(裁判にかけられ十字架にかけられたこと)をあらわし、赤い実が血をあらわすと考えられています。
 そのほかにも、クリスマスの飾りに使われる緑の植物は多いけれど、いずれも一年中緑でいる常緑樹です。いつでも緑でいる“エバー・グリーン”は、力強い生命力があり、永遠の命や春の訪れを象徴しています。

 緑とともに、クリスマスの飾りに使われる色が赤です。さきほど紹介したヒイラギの実の赤や、サンタクロースの赤にもちなんでいます。また、キリストが生まれたときに次々に実ったといわれるリンゴの赤にも由来があります。

 そんなキリストの誕生と関係が深いのが、クリスマスツリーのてっぺんに飾られる星です。この星は「ベツレヘムの星」ともよばれ、キリストが生まれたときに東の空に大きく輝いた星をあらわしています。
 この星を見た占い師が「次の王になるべき人物の誕生を告げている」と言ったため、遠くペルシャから3人の賢者が星をたよりに、その子どもをさがしにきました。そして、見つけたのがキリストだったのです。その星が、クリスマスツリーのてっぺんを飾っているのです。

 メリークリスマス&ハッピーニューイヤー

(中学生対象web原稿よりリトル)


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