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●2月は“光の春”−節分と立春(99.2.2)

 2月3日は節分、そして4日は立春です。現在は、立春の前日のことを節分とよんでいますが、本来節分とは季節の変わり目のことで1年に4回ありました。(立春の前日が「春の節分」、立夏の前日が「夏の節分」、立秋の前日が「秋の節分」、立冬の前日が「冬の節分」)
 季節の変わり目である節分には、悪魔や病魔が横行すると考えられ鬼をはらう豆まきが行われるようになりました。旧暦では立春が年の初めだったので、「正月節」ともいい、室町時代からは特にこの節分を重んじるようになりました。

 立春というとすぐ暖かくなるような気がしますが、まだまだ寒い日が続きます。それでも、冬の長いロシアでは2月のことを“光の春”とよんでいます。徐々に日が長くなり、晴れた日の空の明るさに人々は春を感じるのでしょう。
 日本でも東京の気温を調べると、一日の最高気温が立春をさかいに少しずつ高くなります。明日から突然春にはなるというわけではありませんが、温かい日と寒い日をくりかえしながら、3月の春本番をむかえるのです。このように、寒い日が3日間続き温かい日が4日間続くようすを三寒四温といい、もともと中国の東北区や朝鮮半島で使われていた言葉です。ちょうど1週間で天気の周期が変わるのですね。

 立春は二十四節気のひとつであり、この日を起点に「八十八夜」「二百十日」「二百二十日」を数えます。二十四節気とは、古代中国の黄河流域で農業をするために使われていた季節区分で、一年が24に区切られています。日本に伝えられたのは奈良時代で、しばらくはそのまま使っていましたが、日本の季節にあわない部分があり江戸時代に改良されました。

 南北に長い日本では、同じ2月でも沖縄では桜が咲き、東京では梅が咲き乱れ、北海道では雪祭りが行われます。あなたの町の2月は、どんな風景ですか。私の生まれ育った信州ではまだまだ寒さの厳しい日が続き、まさに「光の春」といったかんじです。

(中学生対象web原稿よりリトル)


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