立春というとすぐ暖かくなるような気がしますが、まだまだ寒い日が続きます。それでも、冬の長いロシアでは2月のことを“光の春”とよんでいます。徐々に日が長くなり、晴れた日の空の明るさに人々は春を感じるのでしょう。
日本でも東京の気温を調べると、一日の最高気温が立春をさかいに少しずつ高くなります。明日から突然春にはなるというわけではありませんが、温かい日と寒い日をくりかえしながら、3月の春本番をむかえるのです。このように、寒い日が3日間続き温かい日が4日間続くようすを三寒四温といい、もともと中国の東北区や朝鮮半島で使われていた言葉です。ちょうど1週間で天気の周期が変わるのですね。
立春は二十四節気のひとつであり、この日を起点に「八十八夜」「二百十日」「二百二十日」を数えます。二十四節気とは、古代中国の黄河流域で農業をするために使われていた季節区分で、一年が24に区切られています。日本に伝えられたのは奈良時代で、しばらくはそのまま使っていましたが、日本の季節にあわない部分があり江戸時代に改良されました。
南北に長い日本では、同じ2月でも沖縄では桜が咲き、東京では梅が咲き乱れ、北海道では雪祭りが行われます。あなたの町の2月は、どんな風景ですか。私の生まれ育った信州ではまだまだ寒さの厳しい日が続き、まさに「光の春」といったかんじです。
(中学生対象web原稿よりリトル)