●なぜ4月1日はウソをついてもいいの?(99.4.1)

 4月1日は「エイプリル・フール」です。別名、「四月馬鹿」とか「万愚節」(ばんぐせつ)ともいいます。文字通り、エイプリルは英語で4月、フールはばかという意味ですね。

 この「エイプリル・フール」が日本に伝えられたのは、大正時代です。
みなさんご存じのように、「この日だけは、ウソをついてもいい」とされています。いったい、なぜ4月1日だけはウソをついてもいいのでしょうか?

 まず1つめの説です。
昔インドの仏教徒たちは、3月25日から31日までの1週間、座禅の修行をしていました。彼らはこのあいだ悟りの境地にいますが、座禅の終わった4月1日には、ふたたび迷いの世界にもどってしまうのです。そこで、この日を「揶揄節」(やゆせつ)と呼び、からかいの行事をするようになりました。これがヨーロッパに伝わり、エイプリル・フールになったようです。
 ちなみに、日本に伝わった当時は、4月1日は「不義理の日」といい、ふだん義理を欠いていた失礼を手紙などでわびる日でした。

 もう1つの説は、この日がキリストの命日であり、キリストがユダのウソで裏切ら れたのを忘れないために設けられたという説です。 ユダというのは、キリストの12人の弟子のうちの一人で、銀30枚でキリストを敵に売ったとされています。転じて「うらぎり者」とか「背教者」という意味もあります。

 さて、よく「うそも方便」といいますね。これは、「ウソをつくことは悪いことだが、時と場合によっては、本当のことよりもウソをついた方がよいこともある」という意味です。
あなたも、人をだますだけでなく、役に立つようなウソや、ユニークなウソをついて楽しみましょう。

(中学生対象web原稿よりリトル)


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