大昔の人々は、冬至のころに太陽がどんどん低くなっていく様子をみて、「このまま低くなって、もし太陽が昇らなくなったらどうしよう」と考えていたようです。そのため、世界各地に太陽の復活を願う行事が残っています。
日本では、太陽神であるアマテラス大神(おおみかみ)が岩戸にこもったため、世界が暗くなり植物も生えなくなり、困った神々がアマテラスを岩戸から引き出したという話が伝えられています。
現在の暦で11月23日に行われている「勤労感謝の日」も、もともとは冬至のころに行われていました。その年の収穫を感謝するとともに、太陽の復活を祈る祭りだったのです。
外国の復活祭で有名なものは、12月25日に古代ローマで行われていたミトラ教の冬至祭りです。
実は12月25日はキリストの誕生日ではなく、ミトラ神の誕生日なです。ミトラ神とは、もともとペルシャを起源とする太陽神で、冬至は死んだ太陽=ミトラ神が、復活する日=誕生日と考えていました。
本来はキリスト教と対立する宗教なのですが、結果的にキリスト教がミトラ神の復活祭を「キリストの復活」とかけて、自分たちの祭りキリストのミサ Christ massつまりクリスマスにしたようです。
また、フランス語でクリスマスのことをさすノエルは、noio hel(新しい太陽)からきているともいわれてます。
外国では、新しい太陽が復活する日(冬至のあと)を、新年の始まりとする意味もあり、クリスマス=正月とみる風習もあります。
(中学生対象web原稿よりリトル)