1,虹はなぜ7色なの?
太陽の光は、ふだんは無色に見えます。ところが、本当は7色の色からできていて、これがまざって無色に見えるのです。
虹は、太陽の光が水滴にぶつかり、もともとの7色に分かれて出てくるからです。(「プリズム」というガラスの道具を使っても7色に分かれます)
2,なぜ太陽の反対側にできるの?
図のように、太陽の差しこんだ方向(対日点)から、42度・51度という決まった角度で反射した光が、虹となって私たちの目に届くのです。だから、太陽を背にすると見ることができます。
このとき、42度で届いた光を「主虹(しゅにじ)」といい、51度で届いた光を「副虹(ふくにじ)」といいます。副虹はうすくてよく見えませんが、空気が澄んでいると きれいに見えることがあるので、ぜひ観察してみましょう。
3,7色の並び順は決まっているの?
主虹は、内側から紫・藍(あい)・青・緑・黄・橙(だいだい)・赤です。これは、光の色によって屈折する角度がそれぞれ決まっているからです。
副虹は、水滴に2度反射するので、反対に内側が赤で外側が紫です。これも、実際に見るとおもしろいですよ。
4,なぜ橋のようにかかるの?
本当は、対日点を中心にした円形になっているのです。地平線から下は見えず、上の半円部分を虹として見ているのです。
5,夜は虹ができないの?
太陽のかわりに、月の光で虹ができることがあります。「レインボー」と区別して、「ムーンボー」といいます。
しかし、月光虹(げっこうにじ)を見ることは、とてもむずかしいです。まず、月の光がたくさん必要なので満月に近くなくてはいけません。雨やキリなど、月と反対側に水滴が必要です。そして、この虹はとても うすく白っぽくて、注意しなくては気づきません。
ハワイのマウイ島では、この条件がそろうことがあり、まれにムーンボーを見る人がいます。
6,「虹」という漢字は、なぜ虫へんなの?
中国では、虹のことを、空にあらわれた大きなヘビ(あるいはリュウ)であると考えていました。それで、虫へんがつくのです。
ちなみに、「工」の部分は「空」の意味です。
空にいる大きな虫(ヘビ・リュウ)が、「虹」なのですね。
7,虹のたもとに行ける?
虹は、空気中の水滴に太陽の光が反射して見える“現象”ですから、近づいてもどんどん同じだけ向こうに行ってしまうように感じます。
つまり、虹のたもとには行けません。
昔は、「虹の立つところに黄金あり」という言い伝えが世界各地にありました。虹と接する場所をほると宝物があると、信じられていたようです。
(中学生対象web原稿よりリトル)