リトルと怪鳥のバルセロナ旅行記


2007/6/11(五日目)の様子


【カーサ・バトリョ】

今日から怪鳥さんは学会に出席します。ということで、リトル一人でバルセロナの観光に出かけました。女性一人きりでの市内歩き、(スリに遭わないように)ちょっと緊張しながら巡りました。まずはカーサ・バトリョから。


カーサは「家」、バトリョは人の名前、ということでここはガウディが設計(正確には一階と二階を改築し、六階と屋根裏を増築)したバトリョ邸です。さすがに有名な観光スポットだけあって、入り口は観光客で混んでいました。


まず、二階のノブレの階へ続く専用階段を登ります。まるで「恐竜の背骨」のようなデザインのステップと、手のひらに優しくおさまる丸みを帯びた木製の手摺りが特徴です。いきなりガウディの“優れた機能”と“美しさ”を実感。


階段をのぼると玄関ホールをへて、暖炉の部屋に入ります。この暖炉は、ご覧のようにキノコの形がモチーフになっています。


暖炉の部屋から第一広間(パセオ デ グランシア)に進みます。広い部屋を区切る扉の上も、うねった木と美しいステンドグラスが飾られていました。ガウディのセンスも凄いけど、その設計に従って木を美しく曲げる職人の技術も凄いです。


この建物のメインテーマはです。パセオの窓もまるで「海の泡」のような風景です。当時の住まいには、充分な明かり(太陽光)を取り込んだり充分な換気をする考えがなく、暗く空気のよどんだ場所だったそうです。しかしガウディは、窓を大きくとり充分な光と空気を家に入れる工夫をしました。


パセオの窓を外から見上げるとこんな感じです。中から外は明るく見えましたが、外からは中が暗くなってプライバシーが守られる工夫がしてあります。そこまで考えて、ステンドグラスの色合いが作られているのでしょう。また、窓の形は個性的な曲線で、まるで「骸骨が口を開けている」みたいです。


別の日に、怪鳥さんが一人で見学してるとき、この窓から外にいる私たちを撮影してくれました。リトルの右側に立っている男性とその隣で座っている男性は、学会に参加している人たちです。


あらためて窓を近くで観察する、みごとな曲線の木枠と、多彩な色使いのステンドグラスと、この窓を支える骨のような石柱がわかります。

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